対象を選べる債務整理は任意整理だけ

保証人付きの借金を抱えている人や、完済前の自動車ローンがある人など、整理したくない借金がある人の場合は、整理する対象を自由に選べる債務整理の方が適していることが多いです。

債務整理の中で対象を自由に選べるのは任意整理だけです。

個人再生や自己破産ではより大きな借金減額効果が見込めますが、すべての借金を平等に整理しなければならないため、整理の対象を自由に選べるわけではありません。

任意整理は整理する対象を自由に選べる債務整理

任意整理とは、自分の代理人である弁護士や司法書士と会社側とが裁判所を通さずに任意で交渉を行い、利息・遅延損害金の全額カットや返済期間の延長(60回払い程度)といった条件で和解することを目的とした債務整理です。

任意整理は裁判所を通さずに行われる私的な交渉であるため、交渉相手とする会社を自由に選べるという点が最大のメリットです。

例えば、人的保証で奨学金を借りている人の場合、親などが保証人となっているはずです。その人がアイフルとみずほ銀行で借金をしていた場合、奨学金のみを対象から外し、アイフルとみずほ銀行の借金だけを任意整理することで、保証人に迷惑をかけずに借金返済の負担を減らすことができます。

個人再生や自己破産といった債務整理は対象を選べるわけではない

個人再生とは、裁判所に申し立てて借金の利息と遅延損害金をカットした上で元本を大幅に減額してもらい、それを35年かけて返済していく債務整理です。

また、自己破産は裁判所に申し立てて財産を処分する代わりに、借金の返済義務自体を免除してもらえる債務整理です。

個人再生と自己破産はどちらも裁判所を通して行う法的な手続きとなるため、すべての借金を平等に整理しなければならないというルールである「債権者平等の原則」が厳しく適用されます。

つまり、個人再生と自己破産では必ずすべての借金を整理しなければならないので、整理の対象とする借金を選べるわけではないのです。

まとめ

債務整理の中でも、任意整理は裁判所を通さずに行う私的な交渉という形で進められるため、整理の対象とする借金を自由に選べるというメリットがあります。

保証人付きの借金や完済前の自動車ローンなど、整理したくない借金がある人でも、任意整理ならそうした借金を対象から外すことができて安心です。

一方、個人再生と自己破産は裁判所を通して行う法的な手続きであるため、すべての借金を必ず整理の対象に含めなければならず、整理する借金を選べるわけではないので、その点には注意が必要です。